床暖房 1  工程表(自分用を作る)

 さて、今までは床暖房の施工から引き渡しまで説明してきた。結構工程が多いので自分なりの工程表を作って現場ごとに管理して行かないと見逃してしまう、現場数が多いほど管理が大変で。おっさんはこんな工程表を作成していた。(A3二つ折り)まず現場名例えばその現場の図面一覧表に「○○一丁目現場」と記入し(必要関連図面を手作りで1棟ごとにしそれを受け持ち棟数を1冊子にしてそこに別紙で工程表を張り付けていた)して常時持ち歩く。前と重複するところが有るけど文章上再度書いたのもある。多少参考に成ると思う。

現場は何十棟と有る場合各棟に何号棟と数字で呼んでいる。最初に作業に入るのがスリーブ入れ「配管を通すために基礎に空間を作る為の作業、スリーブは固い紙で出来ていて外径50mm位からあり円筒状の材料で基礎の厚さに応じてノコギリや電動カッターで切断する。円筒状の周りは多少の防水加工がしてある。現在は紙製でなく塩ビ管を使用するようになった、塩ビ管を100mm厚の基礎なら95mmに切断し両側にガムテープでコンクリが入り込まない様細工してスリーブキャッチャーと言うジグを使い配筋に固定する方法を取っている」に成るのでその予定日の前工程、この場合現場では基礎の配筋という作業が進んでいる建物の土台が載る部分の基礎立ち上がり部分の鉄筋を組んでいてそのあとに型枠と言って組みあがった鉄筋を囲いコンクリートを流し込む作業になる。途中に図面通りに鉄筋が組まれているか配筋検査という検査がある。検査が終わるとすぐに型枠(鉄板)で配筋を塞いでしまうため時間がすごく少ない。午前の検査なら午後型枠作業が常識。その隙間時間を狙ってスリーブを入れなくてはならない時間勝負である。

基礎やさんも忙しい、設備屋の為に待ってはいない。水道屋も同じくスリーブ入れはある、水道設備の方が数は多いしサイズもまちまちで大変だ。スリーブの入れる処は図面に沿って入れていく、基礎には土台に沿って基礎が立ち上がっているが土台下が全部基礎かというとそういうわけでなく、基礎図でなく建築図面で見ると例えばキッチンとリビングは別の部屋に成っているが基礎もそのように出来ているが、何か事故(リビングで水漏れ)等が有った場合キッチンから(キッチンには床下収納庫、点検口が有りそれを外すと床下に降りることができる)床下に潜りリビング下まで行かないといけないので基礎には各々の部屋下へ行けるよう人通口と言う幅600mmの空間を作るようになっている。ずっと前は配管もこの空間を利用していてスリーブ入れは配管出口しか入れなかった。

工程表だが1棟ごとの建築工程はもちろんあるが細かいところは出ていないし天候で大きく左右されるので余り当てにならない。

「①配筋検査日の予定日を入れる」 

「②スリーブ入れ予定日と終了日を入れる」スリーブ入れが終わると型枠を組みすぐにコンクリ打ちがある。4~5日すると型枠を外すので配管作業に行く型枠外しは基礎やさんよって1日2日は違う、型枠を外してからの工程は足場を組む作業が始まり終わると建築材料の搬入となりその後建て方が始まるので何日か配管までは余裕があるが足場組立と同時作業は危険なので出来ない為配管作業に入るタイミングが必要、通常型枠が外れたらすぐ作業に移った方が効率よい。

「③配管予定日、終了日を入れる」配管作業をする前にスリーブを外さないといけない、以前は紙のスリーブを使用していて外すのに時間が掛ったが塩ビ管に変えてからはスリーブ管を外す手間が無くなったのでガムテープをカッターナイフで切り取るだけで済むようになったので作業が早くなった。但し材料費が少し増えた。

「④通線、床暖、浴乾立ち上げ、予定日と終了日を入れる」通線とはリモコンコードを所定位置に固定する日であらかじめ床下に配管と一緒に流しておいたリモコン線である。この時期大工さんの造作が終了時期でボードを貼る前の時期に現場に入る。造作が終わる前に現場へ出かけ大工さんに直接確認を取ることとする。号棟別の工程表はあるが当てにしないこと、現場監督に聞いてもまず答えは出ないし正確ではない。大工さんも工程表に合うよう進めているが天候、材料入荷待ち、自分の都合等あり工程通り進んでいない。そのため大工さんに確認取るのが一番分かりやすい。床暖房貼る日は何日ごろが良いか、ついでにボードは何日ごろから始めるのか。施工日が分かれば床暖房の貼付と通線が同時に出来る。ほとんどの大工さんが造作が終わるとフローリング貼りを先行してそれから天井、壁とボード貼りを進めて行くようだ。

「⑤開口、予定、終了」開口とはリモコン用のボード開口の事で前にも書いているがボードを貼った後クロスを貼る前にリモコンの取り付け位置にスライドボックスの位置の切り込みを入れ開口しておくことである。開口することによりクロス終了後すぐに位置が分かり間違えることなく所定位置にリモコンを取り付ける事ができる。

「⑥浴室乾燥機設置、予定、終了」浴室暖房換気乾燥機(バス乾)バス乾の設置はユニットバスが終了しないとせこうできない、ユニットやさんもボード貼りが終わらないと作業できない、クロス貼りの終了後でも浴室内作業だから出来るが玄関から浴室までの出入りにクロスに傷を付けたくない為にもクロス貼り前に作業を終わらせるようにしたい。

同時に追い焚き間の接続をしておく、風呂リモコンも取り付ける、追い焚き用の治具を取り付ける。ユニットバスやさんが浴槽に穴を開けて在るのでそこに治具をはめ込み浴槽外側の行き戻りに接続する、浴槽の前カバーが外れるので床下に先行配管時に配管しておいた管を接続する。この時配管に余計な力がかかっていないような接続をする。余計な力がかかっていると浴槽の内側と外側はネジ式で接続してある為徐々に緩み始め浴槽から水漏れが起きるので接続にはダランとした接続にした方が良い。浴槽の下は直にコンクリで漏れると建物全域に少しずつ水漏れが広がって行くので要注意。

「⑦熱源機設置予定、終了」熱源機(給湯器)の取り付けは足場が外れてから行う。この時水圧ゲージを再度確認する。規定より多少下がっていることが多いが予想以上に下がっているときは再度水圧をかけて時間を見て確認する。経験上ゼロ(0)なら確実にマットか配管に水漏れが起きている。こういう時は圧をかけてもすぐ落ちることが多かった。どこで漏れているか探すのが大変でマットなのか配管なのかまず見分けて配管なら入れ替えれば良いなだが途中に釘が貫通していると入れ替えが出来ない、配管は二重になっているので中身だけ抜くことができるが釘の場合引いても抜けない。床暖房の配管は床下が多いので(1階から2階へ壁の中を立ち上げている場合もある)まず釘の心配はない、そうなると床暖マットになる。マットも大体3枚平均で系統別にたどっていくほかない。バス乾は浴室の壁内を立ち上げているのでここが原因と分かる。補修については再度書くことにする。内容が長すぎる。設置について前も書いたが地上面と土台迄の基礎部分は現状400mmが平均で400mm以上あるようなら周りから土を持って来て平らに固めコンクリブロックを置きその上に本体を設置する。

「⑧リモコン取取付予定、終了」クロスが終わった後ボードの開口された部分にリモコンを取り付ける。

「⑨試運転予定、終了」試運転はガス、水道、電気が終了していてすぐ使える状態になっているのを確認してから行う。

「⑩引き渡し検査予定、終了」引き渡し検査は時間前に機器の作動をしておく。検査終了後に長期間入居が無いような場合熱源機の水抜きをして置く熱源機本体は電気が通電して居れば凍結防止装置と言う安全装置が働くが検査終了後は電気もブレーカーを落とすため通電していない為冬場の引き渡しは注意しなければいけない。凍結した場合責任はこちら側に来る。取説にもそう書いてある。

少し長すぎたかな。

ボウリングは今回休憩

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